診療支援部門臨床工学科
更新日：臨床工学科は、その現代の医療にかかせない医療機器の操作並びに保守点検管理を行っています。担当する医療機器は、人工心肺装置（補助循環装置）、人工呼吸器、血液浄化装置装置、各種モニタ類、薬剤注入装置など様々です。安全・安心な医療をおこなうのために適切な管理を行い医療機器を24時間体制で提供しています。
藤井 宏一ふじい こういち
体制
臨床工学技士、16名（常勤）で、24時間体制で常駐しています。集中治療センター、救命センター、手術センター、人工透析センター、血管造影室、医療機器管理に配置しています。
業務内容
各業務と担当する医療機器
主な業務は、医療機器の操作管理、日常点検・保守点検並びに医療機器のトラブル対応になります。
←表を左右にスクロールできます→
| 人工心肺、補助循環業務 | 心臓手術における人工心肺装置並びにその周辺機器 重症病棟（集中治療センター、救命ICU・救急病棟）における心肺補助装置（ECMO、IABPなど） |
|---|---|
| 人工呼吸器管理業務 | 重症病棟・一般病棟における人工呼吸器、在宅人工呼吸器 |
| 血液浄化業務 | 血液透析からon-line HDFなどの血液透析装置、重症病棟では持続血液透析濾過装置 その他、血漿交換療法（PE、DFPP、PA）、GCAP、CART、CHDFをおこなう血液浄化装置 |
| 血管造影室業務 | 心臓カテーテル検査における患者監視装置操作、デバイス管理、検査に伴う周辺機器 ペースメーカ並びにその関連する機器 |
| ロボット支援手術業務 | da Vinci（ダヴィンチ）とその周辺機器 |
| 末梢血幹細胞採取業務 | 血球成分分離装置 |
| 医療機器管理業務 | 中央管理医療機器 臨床工学室で中央管理され、各部署に貸し出される医療機器。その台数は、約1000台になります。心肺補助装置、人工呼吸器、各種モニター（ベッドサイドモニタ－、テレメータ）、輸液ポンプ、シリンジポンプ、低圧持続吸引器、経腸栄養ポンプなど |
| 各部署配置医療機器として、病棟セントラルモニタ－、麻酔器、各種手術治療機器など |
その他、医療機器の安全を確保するために多職種連携にてこれらの運用を行っています。
主な検査・設備
人工心肺装置とその周辺機器
心臓手術の時、心臓と肺の代替をする装置です
心肺補助装置（ECMO）
心臓や肺の機能が低下した時に、代替をする装置です
各種人工呼吸器
各種血液浄化装置
血球成分分離装置
主に末梢血幹細胞採取を行うときに使用します
ロボット支援手術装置（da Vinci）
中央管理医療機器
臨床工学室にて点検・精度確認し、各部署へと貸し出される医療機器になります
チーム医療
新人教育
臨床工学科では、すべての業務をローテーションにて行っています。
1年目では、各業務での緊急対応と夜勤業務を目標に教育を勧めています。3～5年目では、専門性を高めるための目標をたて、研究発表を行っています。その後は、様々な治療との相互連携をはかれるジェネラリストとしての習熟を目指しています。
実績
←表を左右にスクロールできます→
| 2018年度 | 2019年度 | |
|---|---|---|
| 重症病棟における血液透析 | 313 | 445 |
| 血漿治療（PE、DFPP、PA） | 69 | 100 |
| LCAP、GCAP | － | 32 |
| PBSCH | 10 | 14 |
| CART | 13 | 8 |
| ECMO（日数） | 234 | 102 |
| （内訳） V-A | 120 | 79 |
| V-V | 112 | 23 |
| V-A-V | 2 | 0 |
| 人工呼吸器日常点検 | 7742 | 7288 |
| ペースメーカ関連 | 170 | 126 |
| ダヴィンチ | 123 | 193 |
| 血管造影室（循環器内科） | 1485 | 1614 |
| その他医療機器点検総数 | 15750 | 14911 |
| 内訳 | ||
| 中央管理機器（返却時点検） | ||
| 輸液ポンプ | 3602 | 3714 |
| シリンジポンプ | 2274 | 2477 |
| ベッドサイドモニタ | 704 | 836 |
| 送信機 | 325 | 364 |
| 経腸栄養ポンプ | 141 | 138 |
| 低圧持続吸引器 | 249 | 265 |
| 中央管理機器（定期点検） | ||
| 輸液ポンプ | 934 | 897 |
| シリンジポンプ | 875 | 989 |
| ベッドサイドモニタ | 101 | 177 |
| 送信機 | 119 | 133 |
| 経腸栄養ポンプ | 27 | 24 |
| 低圧持続吸引器 | 35 | 36 |
| 院内修理 | 300 | 338 |
| 他 | 6064 | 4523 |
研究発表
←表を左右にスクロールできます→
| 開催日 | 学会等 | 演題 | 演者 |
|---|---|---|---|
| 2019年5月19日 | 第29回日本臨床工学会 | 医療機器管理システムを用いたモニタチャンネル管理の構築 | 高畠 裕也 |
| 2019年7月6日 | 日本集中治療医学会第3回関西支部学術集会 | 肺胞出血に縦隔気腫を合併した人工呼吸器管理が困難な症例にたいしてVV-ECMO導入し救命し得た1例 | 大西 輝幸 |
| 2019年12月8日 | 第14回大阪大学心臓血管外科関連施設体外循環技士懇話会定例会 | 重症肺障害に対して、V-V ECMO下で血液浄化治療を施行した1症例 | 坂東 弘章 |
| 2019年12月8日 | 第14回大阪大学心臓血管外科関連施設体外循環技士懇話会定例会 | 各施設における緊急手術への対応と体制 | 周治 達也 |
| 2020年3月（WEB開催） | 第47回日本集中治療医学会学術集会 | 鎮静管理を必要とする重症患者の心泊変動と鎮静・意識レベルの関連性 | 高畠 裕也 |
| 2020年11月27日 | 2020年度循環器部門セミナー（（一社）大阪府臨床工学技士会） | COVID-19重症患者におけるV-V ECMO治療の現状 | 茂苅 洋介 |
| 2021年2月（WEB開催） | 第48回日本集中治療医学会学術集会 | COVID-19肺炎で入院中に急性肺動脈血栓塞栓症を発症し、V-A ECMO管理中にHITと診断した1例 | 岩下 浩幸 |
| 2021年2月（WEB開催） | 第48回日本集中治療医学会学術集会 | 当院におけるECMOを要したCOVID-19症例の感染対策や管理方法について | 森下 裕弥 |
患者さんへ
医療機器のことで、お困りのことやお気付きな点などがございましたら臨床工学科までお声をかけていただければ幸いです。また、医療機器の点検のために臨床工学技士が訪室させていただくことがありますのでご協力をお願いいたします。
スタッフ認定資格
←表を左右にスクロールできます→
| 取得資格など | 臨床ME認定士 4名 体外循環技術認定士 4名 不整脈専門臨床工学技士 1名 CIVIT 1名 ホスピタルエンジニア 1名 3学会呼吸療法認定士 4名 透析技術認定士 3名 認定臨床実習指導者 1名 |
|---|---|
| その他の国家資格 | 看護師 1名 臨床検査技師 2名 救急救命士 1名 |
