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2026年1月1日
地域の皆様向け

新年のご挨拶

 明けましておめでとうございます。

 昨年は長い夏ののちに一気に冬が来たかのような気候で、日本もいよいよ二季制に向かいつつあるような気がいたしておりました。その中でコロナウイルス感染症(COVID-19)の小規模な流行や、インフルエンザの比較的早い時期からの流行はあるものの、ご不自由をおかけしておりました院内の面会制限を緩め、マスク着用必須を症状のある方は必須に改めるなど徐々に「コロナ以前」に戻しつつあります。ただ、コロナ以前から、病院におけるマスク(不織布)の着用が院内患者さん、職員の呼吸器感染症罹患率を低下させる、というエビデンス(科学的根拠)は蓄積されていて、個人的には自宅をのぞく屋内ではマスクをつけるようにいまだにしております。

 昨年はマスコミなどで全国の急性期病院の赤字経営が広く問題視されておりました。当院もご多分にもれず、収支は若干の赤字が出る見込みではありますが、幸いその幅は小さく、市民・患者さんのご期待に沿うべく良い医療を提供することができました。その中で、腹部ヘルニアセンターの新設により、ご高齢の方に多い鼠経ヘルニアや腹壁瘢痕ヘルニアなどに効率的に対応できるようになりました。また、人員縮小によりご迷惑をおかけしていた婦人科診療を拡大することができました。新年からは、これまでも全国4位の高度外傷治療症例数と定評のあった外傷による多発骨折などの重症救急患者をよりスムーズに受け入れるため、運動器外傷再建センターを発足いたします。この他の領域でも皆さまの疾病構造の変化に対応できるような組織・診療体制の改編を計画しております。また、これまでにも増して救急医療を強化するとともに、地域の先生方との効率的な連携の下、手術・放射線・化学療法・免疫チェックポイント阻害薬に加えてがんゲノム医療まで包括的に対応可能ながん診療領域をはじめとするさまざまな専門診療にも取り組んでまいります。苦しい経営の下ではありますが、市民・患者の皆さまに信頼していただき、いざと言う時により利活用していただけるよう常に工夫をしながら、本年も医療に邁進してまいる所存です。

 地域医療機関の皆さま方におかれましては、昨年は大変お世話になりありがとうございました。当院は本年もますます病診連携・病病連携機能を強化し、患者の皆さま、医療機関の皆さまのお役に立てるよう努力してまいります。本年も堺市立総合医療センターへのご紹介のほどよろしくお願い申し上げます。

 末尾になりましたが、今年一年が皆さまにとってより良い一年となりますよう心よりお祈り申し上げます。

令和8年 元日
地方独立行政法人 堺市立病院機構
理事長 木村 正




 明けましておめでとうございます。
 皆さまにおかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 令和7年を振り返りますと、さまざまな出来事がありました。11月1日には、近畿大学病院が医学部とともに南区泉ヶ丘へ移転され、市内で初めて特定機能病院が開院しました。40〜75歳の急性期医療の主要年齢層が減少していく中で不安材料もありますが、堺市全体の医療提供体制がより充実するものとして、前向きに受け止めております。

 当院は10年前、西区家原寺町に救命救急センターを併設する形で新築移転し、救急医療を中心に急性期医療を担ってまいりました。しかし人口減少に加え、新型コロナウイルス感染症の影響による受療行動の変化、さらには近年の物価や人件費の高騰など、従来の病院運営を続けるだけでは十分な成果が得にくい状況となっています。外部環境の大きな変化により、当院も変革を迫られていると感じておりますが、これは生まれ変わるための良い機会でもあると捉えています。

 超高齢社会の進展に伴い、複数の生活習慣病を抱える高齢者が急性疾患を発症するケースが増えています。そのような患者さんに対し、専門治療だけでなく、持病のコントロールや非典型的症状の鑑別、急性期治療後の身体・認知機能低下の予防、そして退院後の生活の質向上に向けた支援が求められます。これらは当院の強みを活かせる領域であり、引き続きしっかり取り組んでまいります。

 今後も将来をすべて予測できるわけではありませんが、一歩ずつ進みつつ、必要であれば立ち止まり方向転換もできる柔軟な病院運営を行う所存です。厳しい環境下ではありますが、職員のモチベーションを保ちながら、本年も質の高い医療を提供できるよう努めてまいります。

 昨年末には、八戸沖でマグニチュード7以上の地震が発生し、改めて災害の恐ろしさが記憶に甦りました。当院は近畿大学病院とともに堺市の災害拠点病院として、将来起こりうる巨大地震に備え、今年からより一層の災害対応力の強化に取り組んでまいります。

 社会が大きく変容する中で、病院運営も一段と難しさを増しておりますが、一つひとつの課題と向き合い、超高齢社会における急性期病院のあるべき姿を示していきたいと考えております。

 今後とも、当院の活動にご理解とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和8年 元日
地方独立行政法人 堺市立病院機構
堺市立総合医療センター
院長 大里 浩樹

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